テクニカルサポート、ITサービスオペレーションにおけるL1からL4サポートの各段階における役割について
2021/05/13
どうもこんばんは、たかはしさとしです。今日は比較的大きな企業に属していて、ITのヘルプデスクに問い合わせたときに、最初の問い合わせから時間が経って返答が来ることがよくあると思います。それは最初電話を受けたチームから上位のチームにエスカレーションして問題を解決しようとしているからなんですね。よくITサポートチームはL1からL4までレベル分けされています。L1からL3のレベル分けの会社もあります。ぼくの仕事に関することなんですが、少しそのレベル別の役割などを書いていきたいと思います。
L1
L1はLevel 1の略です。企業によってはTier 1(T1)と呼ばれることもあります。L1サポートの役割は、最初に顧客サポートを行う階層です。初期対応窓口のことですね。今ぼくが働いている会社では、電話、WEBフォーム、チャットの3つの窓口があります。ほかにメールやFAXで受付を行うところもあるようです。
L1サポートを行う人々は、広く浅い対応ができることが求められます。テクニカルサポートで受け付ける問題(テクニカルサポートが必要な問題のことを通常ITサポート業界ではインシデントと呼ぶ。以下、インシデント)をL1が解決できなかったら、そのインシデントをどの上位チーム(L2以上)にエスカレーションするかなどを判断する必要があるからです。とはいえ、L1はインシデントに対してチケットを発行し、そのチケットにインシデントの状況やすでに試した解決策をログに残します。テクニカルサポートを行うすべての人が利用できるナレッジデータベース(問題とその対応策を集めた知識に関するデータベース)を構築している企業が多いのですが、そこに載っている簡単な解決策を実施するのがL1サポートです。
ただし複雑な問題のものはL2サポートにエスカレーションすることが多いです。
だいたい4年以内のITサポート経験がある人がL1に配置されることが多いみたいです。
L2
L2はLevel 2、Tier 2(T2)とも呼ばれることがあるサポートの階層です。通常、L2はL1からエスカレーションされたインシデントに対応します。そのため、L2技術者はL1技術者よりも多くの経験を積んでいる人材が選ばれます。ぼくが今所属してるのがこのレベルですね。
L2技術者はベンダー(その企業が使っている製品の提供元)や自社の製品管理者などから指示された解決策を用いてインシデントに対応します。L1が基本的・初歩的な対応なら、L2は応用的な対応を行う場所だと認識していればいいでしょう。
権限の範囲を超えるタスクやインシデントにたいしては、L3技術者に指示を仰いだり、エスカレーションをします。
L2技術者は通常、迅速な判断ができるためにマニュアルを作成し、そのマニュアルのメンテナンスを行います。ほかのサポートチームやベンダーとインシデントの対応を協力して行うこともあります。
4年・5年以上の経験を積んだ人がL2技術者として配置されることが多いようです。
L3
Level 3、Tier 3、T3とも呼ばれる上位のサポート階層です。L2で解決できないインシデントや範囲外のインシデントに対応します。企業によっては、サポートの最後の階層となります。L3サポートチームはそのサポート範囲において、一番難しい問題を解決するためのチームです。未知の新しい問題の解決策を提示し、下位のチームに伝えます。7年以上特定の分野に関わった専門家がL3に配置されることが多いようです。L4
このレベルを設置していない企業も多いですが、テクニカルサポートの最上位の階層です。Level4、Tier 4、T4と呼ばれることもあります。テクニカルサポートに属してはいますが、ほとんど開発者の立場で所属する企業のインシデントを引き起こすバグやプログラムの構造上の問題について、ベンダーのアーキテクトやエンジニアと協力して根本的な問題の解決につとめます。L1からL4までまとめ
L1 ITヘルプデスク/障害やインシデントの聞き取り、チケット作成。技術者としてのレベルは初級者対応。L2 オンサイト対応/リモート対応。技術者としてのレベルは中級の技術者。
L3 司令塔的役割。L3まである企業でも国や地域によっては設置されないところもある。サポート対応範囲のスペシャリスト。
L4 ベンダーとの調整役。サポート対応範囲のエキスパート。
ぼくもだんだんステップアップしていきたいですね。以上、僕の仕事に関することについて少し書きました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。