哲学用語

現代の精神の原点となる枢軸時代|哲学の用語解説


どうもこんばんは、高橋聡です。今日は朝に病院にいって、昼間から仕事にいってまいりました。近畿大学病院という南大阪ではかなり大きな大学病院に通院しているのですが、人はかなり多かったですね。その分コロナに気を付けて行動はしました。3か月に一度だけ今は通っている感じです。追いつく気配がなかなかないですね。

ところで昨日はいろんな場所から昔の記事をインポートしておりました。せっかくなので、mixiの日記やnoteなど、エクスポートを無理やり行ってWordPressにインポートして、200近く記事が増えました。昔の記事など恥ずかしくて読めないものも多いですが、一応検索したら出てくるものもあるでしょうから、目についたら読んでみてくださいね、よろしくお願いします。

今回はヤスパースの枢軸時代という概念について考えてまいります。まず前回の記事についてみていきましょう。

前回の記事|実存に気付くきっかけとなる衝撃の瞬間・限界状況

前回はドイツの哲学者ヤスパース限界状況という用語を詳しく考察しました。死や苦しみなど、人間の人生や生きる態度を一変させうるネガティブな出来事こそ、限界状況という概念が表すものでした。もっともこの大きなネガティブな出来事は、実存に気づくきっかけを与えてくれますから、転じて大きなポジティブに転化する可能性を秘めた出来事でもあります。

前回の記事のリンクを貼っておきます。

できれば経験したくないこと、それが限界状況なんですね。でもその限界状況に直面することで、自分自身と対峙することになり、人生を真に生きることができるようになるのです。

枢軸時代

今回解説するのは枢軸時代という概念です。枢軸時代とは、ヤスパースによれば、紀元前500年前後に世界史的な大転換が起こった時代を指します。ここで枢軸とは、世界史の軸となる、という意味です。つまり世界史の軸となるくらい大きな精神を人間が発見した時代が枢軸時代なんですね。言いかえると、現代文明の基礎となる考え方や哲学、宗教、精神といったものが生まれた時代なんです。

各地に突如現れた思想家たち

ヤスパースによれば、この枢軸時代に、中国では春秋時代末戦国時代初の諸子百家が現れました。インドではウパニシャッド哲学ジャイナ教仏教が現れ、少し北西のイランではザラスシュトラ(ゾロアスター)がペルシアの宗教を改革して独自の世界観の思想を説きました。パレスティナでは、イザヤやエレミヤなどユダヤ教の預言者が出ました。古代ギリシアでは、ソクラテス・プラトン・アリストテレスという三大哲学者が輩出しました。つまりこの枢軸時代に、後世の精神史の根源となる思想が噴出してきた、と言ってよいでしょう。

精神化した人間

この枢軸時代のキーワードは、ずばり精神化です。人間の主要な関心が物質から精神へと変化した最初の時代であり、現代まで続く思想は多かれ少なかれこの枢軸時代に現れた思想の後継なのです。

ヤスパースは、この枢軸時代の特徴を次のように表しております。

自己の限界を自覚的に把握するとともに、人間は自己の最高目標を定めようとして、「人間はいかに生きるべきか」を考えるようになった

限界を知ることができるからこそ、最高の目標も設定できるわけです。

商業の発展と枢軸時代

これはぼく独自の視点ですが、この枢軸時代に、政治的には混乱していた地域は大変多かったのですが、海路での船舶の往来が盛んになり、また陸路で各地へ行く人が増えた時代で、商業が飛躍的に発展したといっても間違いないと思います。物質的に余裕ができると、人は精神に志向して精神的幸福を追い求める傾向にありますので、人間に余裕がでてきはじめていた時代だといっても間違いないでしょう。

枢軸時代・講評

精神性の尊重がすべての地域でおこったのがこの枢軸時代です。つまり人間が人間として本当に目覚めたのがこの枢軸時代だといっても言い過ぎじゃないでしょう。ただおもしろいことに、各地域で生まれた思想はこの枢軸時代には相互に交流が行われることはありませんでした。これが興味深いところですね。

以上、今回は枢軸時代についてみてきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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