人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

超人|哲学の用語解説

 
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どうもこんばんは、高橋聡です。今日は暑いくらいでした。在宅勤務だったんですが、エンドユーザの方のPCに色々問題が生じることが多く、大変ですね。修理依頼から何から全てやるので、それがないと仕事にはならないんですけど、トラブルにはならないのが一番ですね。

前回の記事|ルサンチマン

それでは前回の記事について少しだけ復習しましょう。ルサンチマンというニーチェの概念について考えました。キリスト教はルサンチマンから生まれたとニーチェは考えた、ということを押さえておいてくださいね。以下にリンクを貼っておきます。
では今回の記事についてみていきましょう。

超人ー人を超えた存在

超人ということば

超人はドイツ語でÜbermenschという単語で現れます。英語でいうSupermanという意味で、まさしく元の意味は人間を超える存在という意味です。
超人とは生の根源的な生命力を発揮して、今までの人間や自己自身を越え出て、力強く成長する主体的な人間像を指すニーチェの用語です。ここでいう生の根源的な生命力とは、ルサンチマンの項目で取り上げた復讐のために本来的価値観を逆転させるような道徳や価値観を持って生きることではなく、世界をあるがままにみて、力への意志を重視した生き方から湧き出る生命力を指すのです。

人間の在り方としての超人

ニーチェの理想とする人間の在り方として超人は規定され、キリスト教の伝統的な価値観が崩壊する最中で、超人はニヒリズムの無意味さに触れて、やがて能動的ニヒリズムの完徹者として現れ、世界や人間の在り方などに新たな意味や価値を付与する存在、新たな創造者となるのです。
神なき時代のニヒリズムを克服して、生命力に溢れ、全てを自責のもとに主体的に行動する理想的な人間像として超人を唱えたのです。

超人講評

ニーチェは主著『ツァラトゥストラ』の中で「人間は動物と超人との間に張り渡された一本の綱である」と言っています。
自己自身を克服することによって、新たな価値を創造すると共に、自分の生きてきた人生そのものを全肯定できる存在者が超人なのです。そして超人は成長し続けるだけではなく、常にその段階のトップに上り詰めたら、今度は没落します。そしてまたトップを目指して突き進むことをし続ける存在です。
以上、本日は超人について考えてきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
高橋聡記す

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