心の平静さの条件:『ブッダのことば』のメッセージ
こんにちは!
草の根平和推進者 平高橋聡です!
皆さんは、『スッタニパータ』という書物をご存知ですか?
仏教の開祖ブッダに関する経典としていちばん古い記録です。
そう言うと、先日紹介した『大学』と同じく
宗教めいたものをイメージしがちです。
この本もそうではなく、人間の生き方に関する教訓のことばが
散りばめられています。
では早速、あなたに「ブッダのことば」から
あなたへのメッセージをお伝えします。
『スッタニパータ』七三四、七三五
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およそ苦しみが生じるのは、すべて識別作用に縁って起こるのである。
識別作用が消滅するならば、もはや苦しみが生起することはありえない。
「苦しみは識別作用に縁って起こるのである」と、
この禍いを知って、識別作用を静まらせたならば、
修行者は、快をむさぼることなく、安らぎに帰しているのである。
// 岩波文庫『ブッダのことば』中村元訳より引用
あなたへのメッセージを取り出しましょう。
苦しみが生まれるのは、何かを識別して苦しいと感じることによって起こる。
だから、もしあなたは苦しいと思う識別作用を消滅できれば、必ず苦しみはなくなる。
識別作用とは、何かをそうだと思い込む能力のことで、分別能力ともいう。
あなたは分別能力を大事にするかもしれないが、それだけではいけない。
ときには、あなたは分別能力を使わずに事実をあるがままに見よう。
そのことを知っていれば、分別能力を働かせすぎず、
苦しみの理由を探し回りすぎることもなくなる。
あなたはが事実をあるがままに把握できれば、快楽に溺れすぎないで、
心と体の安らぎの境地に達することができるだろう。
あなたはこのことを聞いてどうですか。
苦しみがあって、なぜ苦しみがあるのか詮索しすぎても、
余計苦しみを感じるだけなのです。
苦しみの枝の先ばかり見るのではなく、根本を見て落ち着こうということです。
何も難しいことはありません。
自分にできることから、良いことを務めてやって参りましょう。