人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

―古い価値を打ちこわせ―

 
この記事を書いている人 - WRITER -
哲学エヴァンジェリスト。 東洋哲学や西洋哲学問わず、面白い哲学をあなたにお伝えします。
詳しいプロフィールはこちら

============
―古い価値を打ちこわせ―
============

こんにちは!
草の根平和推進者 平高橋聡です。
今日は大学のメッセージをお伝えします!

『大学』
//
湯王の神器に刻まれた銘文に次のようにある。
「ほんとうに日に新しくなり、
毎日新たに自分を作り変え、
また日に思いを新たにせよ。」
康誥に次のようにある。
「新たなる民を起こせ。」
詩経に次のようにある。
「周は昔の国だといっても、その天命は新たにある。」
そのため、立派な人はどんな場合でも、
人間的にも社会的にも新鮮なことを求めて、
この極みと言える最高善「新たなものを作り起こせ」
ということを用いないことはなかった。
//  高橋聡訳

我々は常に「新しさ」を求めています。
新しい技術、新しい娯楽、新しい音楽、新しい出会い…
挙げればきりがありません。
 
 
でも、「新しさ」が一番大事なのは、
自分や自分の想いを日々新しいものに作り変えるのに、
役に立つからです。
 
 
人は何も動かず、何も刺激のない生活を求めてはいません。
自分にとって良いことをひたすら求める、改善を求めることが
一つの癖となっています。そこに新しさの意義があります。
 
 
それは何も単独の人だけではなく、
人の集団、社会、国といったものにも通じます。
社会の天命を新たなものとして捉え返すきっかけがないといけません。
 
 
中国の古典『大学』では、一つの最高善として
「新しいものを作り起こす」ことを示しています。
立派な人は、このことを巧みに使います。
 
 
さて、あなたはどうでしょうか。
常に魂を奮い立たせるような新たな何かとの出会いを切望していますか。
 
 
新しい価値あるものは、社会的通念や常識といったものを
打ち破ったところから出てきます。
古い価値を破壊せよ、といっても物理的に破壊するわけではありません。
 
 
そうではなく、古い価値が新しい価値を生み出す土壌になっていると
解釈しなおすこと、古い価値の再解釈、再構築。
こういったことを行うこと。それが必要なのです。
 
 
特に社会的な組織の場合、手続きは厳正に行われるべきです。
より良い社会をつくるための解釈とは、結局のところ、
自分が様々な非常識とされているところに身を置いてみることでしか生まれません。
 
 
そういうところから、新しいものが生み出され、価値あるものが生まれます。
歴史もまたそうです。歴史とは、一つの解釈であり、定説の再解釈により、
自分が新たに気づいたことが、未来を形作ることが多いです。
 
 
自分にとって本当に新しく、価値あるものが
何かを常に考えながら行動してまいりましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


 


この記事を書いている人 - WRITER -
哲学エヴァンジェリスト。 東洋哲学や西洋哲学問わず、面白い哲学をあなたにお伝えします。
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© ニーチェマニア! , 2016 All Rights Reserved.