近代哲学の巨人 カント4
どうも、たかはしさとしです。今日は出勤のバスと電車の中から、今回の記事の下書きをしています。いつもはオーディオブックを聴く時間として、通勤時間を使っていたんですけど、今日からは少し変えてみようと思いまして、この記事の執筆に取り掛かっています。
さて今回の記事は、前回学んだカントの記事の続きです。
まだ読んでいない方はクリックして、ぜひ読んでみてくださいね。
今回の用語
高校倫理で学ぶべき、カントの用語もようやく終わりが見えてきました。今回がカント用語編最終回となります。では、今回の用語について見ていきましょう。
目的の王国、永遠平和、『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』、『道徳形而上学原論』、『啓蒙とは何か』について解説していくことになります。カントの著作がほとんどですね。
目的の王国
目的の王国とは、カントが理想とした道徳的な共同体のことを指します。それぞれのひとがすべての人格を目的として尊重することのできる理想的な人格の共同体です。カントは国家を目的の王国とする社会を理想的な世界として思い描きました。
永遠平和
永遠平和とは、カントがその著作『永遠平和のために』によって説いた国際社会に道徳法則を適用した状態のことです。常備軍の撤廃、民主的な法治国家の建設や、世界政府の実現が永遠平和の条件とされました。
『純粋理性批判』
『純粋理性批判』はカントの理性批判哲学を説いた第一の著作です。人間の理性の限界と認識論を取り扱います。三批判書の第一のものです。理性能力を吟味や検討しつくして、理性の限界を明らかにしました。その限界内において、人間は対象を認識します。コペルニクス的転回や4つのアンチノミー論が載っているのも、この著作です。
『実践理性批判』
『実践理性批判』にてカントは道徳的能力としての実践理性について語りました。三批判書の第二のものです。本書ではカントの倫理学や道徳論が述べられています。自律的で自由な主体としての人格はどういうものかということが説かれています。
『判断力批判』
『判断力批判』は三批判書の第三のものです。自然と道徳の中間にある美などを識別する能力であり、普遍的なものを求める判断力について吟味、検討したのが本書です。合目的性という、目的にかなったものと判断する能力が判断力です。判断力によって、美的対象や生命体が美しい、綺麗だと感じるのです。
『道徳形而上学原論』
カントの著作。『実践理性批判』の内容を簡単に述べたもので、カントの道徳哲学を知るための入門書とも言えます。良いことをなそうとする善意志は、実践理性の正体なのですが、行動の純粋な動機こそ、行動の善悪を決める要因であることなどが説かれます。
『啓蒙とは何か』
カントの啓蒙についての著作です。本書でカントは、理性を使う勇気をもつことで、権威や伝統に盲従する人間の未成年状態から脱することをすすめています。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
帰宅の途にたかはしさとししるす