人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

観自在菩薩・コメント

 
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観自在菩薩Avalokiteśvara

観自在菩薩—玄奘三蔵

観自在菩薩は玄奘三蔵法師が行ったサンスクリットから漢語への新訳ですね。本文中に書かれている通り、大乗仏教の空観を体得して自由自在に世の中を観ることができる求道者のことを指します。般若心経は空を説く経典なので、この解釈もありうるかなと思います。般若経の成立当時は大乗仏教の教説がまだ完全に固まっていなかったため、菩薩といっても、自利利他を実践する求道者、修行者という意味で一般名詞で使われていた可能性もあります。菩薩が神格化されて信仰対象となっていなかった、と考えれば菩薩一般名詞説は案外あり得ると思います。

観世音菩薩—鳩摩羅什三蔵

観世音菩薩、観音菩薩は鳩摩羅什三蔵の旧訳ですね。
助けを求める世間の衆生の声を観ずることができる菩薩という意味です。そして観音菩薩はいろんな助け方をするために、33の姿に变化して人々を救済するという信仰が生まれました。33の姿ゆえに西国三十三箇所の観音霊場信仰があるんですね。観音様は日本で最も親しい菩薩なので、親近感をぼくは覚えてしまいます。

観音菩薩の真言

ちなみに聖観音菩薩の真言は「おんあろりきゃそわか」ですね。真言宗でも観音様を本尊にしてる寺は多いですね。
インドで生まれた菩薩が中国を経て、朝鮮に渡り、そこから日本に伝来して、今でも信仰の対象になっているのは、時代的にも、距離的にもすごいスケールが大きいなといつも思います。

※Facebookコメントより引用

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