人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

デュルケームの人と業績①

 
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 エミール・デュルケームは1858年4月15日、フランスのロレーヌ地方にて生まれる。デュルケームが成人するころ、1880年ごろから全ヨーロッパにて反ユダヤ人運動が広まった。それは、ユダヤ人が金権政治の擁護者と考えられたためである。
 高等師範学校(エコール・ノルマル)時代、デュルケームは「メタフィジシャン」(哲学者・形而上学者)とあだ名され、理屈を通すまじめな学生として知られた。リセで哲学教師を務めた後、1887年にボルドー大学講師、1896年には同大学にてフランス最初の社会学講座が設けられた。デュルケームはすぐれた教師であるとともに、研究者としても名声が高かった。1898年に雑誌『社会学年報』が創刊され、デュルケームと彼に共鳴する考えをもつ仲間が集い、「社会学主義」を実践した。1902年にはパリ大学ソルボンヌ校に移った。
 デュルケームは政治論争には参加しなかったが、フランス第三共和国のさまざまな欠陥の改善に心をとめる。アノミー状態を修正するための社会統制の必要性を強調し、国家と個々人の間の中間団体・中間組織の強化を目指したのであった。換言すれば、結社の自由の回復を図ったともいえよう。
 以下にデュルケームの4つの主著を取り上げ、概要を見てみる。

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