人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

西研著 NHKテレビ ニーチェ『ツァラトゥストラ』 2011年4月 (100分 de 名著) 第一回メモ

 
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・ニーチェが『ツァラトゥストラ』で目指すもの―ヨーロッパのこれまでの価値観すべてに対する批判
・『ツァラトゥストラ』の主要テーマは2つ
第一部、第二部→『超人』
 《人間そのものではまだだめで人間を越えていかねばならない》p10
第三部、第四部→『永遠回帰』
 《自分の人生を究極的に受け入れて肯定できるか》p11
・古典学者としてのニーチェ
・ワーグナーとの関係
 「永遠回帰」の思想がインスピレーションとして到来+ルー・ザロメ体験
  ⇒『ツァラトゥストラ』
 『ツァラトゥストラ』後の著書『善悪の彼岸』と『道徳の系譜学』とは『ツァラトゥストラ』補足・解説の役割を担う。
●ルサンチマン
 ルサンチマンは「うらみ・ねたみ」を意味。(ニーチェ自身ルサンチマンにとらわれていた?)
※『ツァラトゥストラ』ではその表現はなく、「無力からする意志の歯ぎしり」と表現されている。
 「もし~だったら」という「たら・れば」も一種のルサンチマン。
 《これらのルサンチマンの根っこにあるのは、自分の苦しみをどうすることもできない無力感》である。p28
 このルサンチマンはなぜ問題なのか。それは《「自分を腐らせてしまう」》という理由と、《自分として主体的に生きる力を失わせてしまう》という理由の二つがある。p29
 このルサンチマンがキリスト教を生み出し、そのキリスト教から生まれた文化はなんら創造性を持たない。
●「貴族的価値評価法」と「僧侶的価値評価法」
 「貴族的価値評価法」…《自分の力が自発的に発揮されるときに感じる自己肯定する》 よい/わるい で評価する p31
 「僧侶的価値評価法」…《自分が気持ちよくなって自己肯定するのではなく、強い他者を否定することで自己肯定する》 善/悪 で評価する p33
●価値転換
 ルサンチマンから生じた「僧侶的価値評価法」から抜け出して、すなわち善/悪を基準に物事を考えるのではなくて、貴族的価値を大切にする努力をする必要がある。これが「価値転換」である。そうすることで、人は創造的になれる。

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Comment

  1. アル より:

    NHKにそんな番組あるんですか⁈

  2. たかはしさとし より:

    見てないですが、あるみたいです。そのテキストが発売されてるので、それをまとめた感じです。
    「100分de名著」 水曜日 PM10:00~10:25

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