人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

実践理性|哲学の用語解説

 
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どうもこんばんは、高橋聡です。今日は雨が降っていて、朝から大阪オフィスに出勤だったのですが、昼間以降だいぶ雨足が落ち着いてきて、帰る頃には雨がやんでいたのでよかったです。冬の雨は結構寒くなりがちなので、あまり降ってほしくないですよね。仕事頑張れる環境にあるっていいなあと思いました。

前回の記事|理論理性

前回は理論理性について考えました。認識に関する能力を特に理論理性と呼んでいました。以下にリンクを貼っておきます。
まだ読んでいない方、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。

実践理性

今回は実践理性に関するお話です。
人間に先天的にそなわる善を遂行しようとする道徳的な意志能力のことをカントは実践理性と呼びました。実践理性はまた、良心善意志とも呼ばれます。認識する能力である理論理性に対して、行為する能力を実践理性と言うのです。
実践理性は自然の因果関係に基づく本能や欲求には支配されずに、行為するときの原則を自分自身で打ち立てる自己立法の性格を持ちます。そしてその自己立法した原則にしたがって自分自身で意志を決めることができる意志の自律こそ自由であり、そこに人間の尊厳があるとカントは考えました。
カントは人間の認識は経験の範囲に限定されるので、神や永遠、自由などの超経験的な問題は理論理性では確かめることができないと考えました。しかしそれらの問題は、実践理性が善を実現する条件として道徳的に要請するものだとしてカントは自由や道徳を再定義しようとしたのです。
実践とはすなわち行為のことです。実践理性とは簡単にいうと行為するときに働く理性だと考えればよいでしょう。
以上、今回は実践理性について考えてきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
高橋聡記す

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