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定言命法と仮言命法|哲学の用語解説

2021/03/17
 
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どうもこんばんは、高橋聡です。一気に気温も最近になって上がってきて、我が家の裏山の梅が咲き乱れています。梅も綺麗な花ですよね。すっかり初春といったところです。

前回の記事|道徳法則

前回は道徳法則について見て見ました。まだ見ていない方は、ぜひ読んでみてくださいね。以下にリンクを貼っておきます。

定言命法と仮言命法

定言命法とは、「つねに〜すべし」と無条件に命じる命令のことです。いつ、どこでも人間に普遍的に妥当するものです。カントの道徳法則の形式が定言命法です。
対して仮言命法とは条件付きの命令のことです。たとえば「自分がいやなことをされたくなければ、人に親切にしなさい」というのは条件が付いているので仮言命法です。ある目的を実現するための手段や方法を教えるもので、忠告や処世訓になることはあっても、無条件で善を命じる道徳法則にはなることができません。
上の文章をかみ砕いて言うと次の通りです。定言命法はカントの道徳法則が人間の意志に命令する際の形式であって、無条件に「〜せよ」という命じるものです。逆に仮言命法は条件付きの命令のことです。
たとえば「うそをついてはいけない」は条件が付いていない命令なので定言命法です。「人にうそをつかれたくなければ、自分がうそをついてはいけない」は条件付きなので仮言命法です。この場合、無条件の命令である定言命法は条件がついていないから、絶対的な善だとカントは主張します。対して条件付きの仮言命法の弱点はなんでしょうか。仮言命法の問題点は、上記の例でいうと、人にうそをつかれないことが確定している場合、うそをついてもいいと考える人がいる可能性があることです。このように仮言命法は個人の主観や経験に依存する可能性が高いのです。
だからこそカントは定言命法だけが普遍的かつ妥当的なので道徳法則にふさわしいと主張しました。
もうひとついっておくと、仮言命法は条件をつけて幸福や快楽を求めるため、意志以外の要素に意志の決定が依存していることから、他律的なのです。対して定言命法は絶対的な善として自分が正しいと思ったからこそ採用できるのであって、自律的なものだと考えることができます。
以上、定言命法と仮言命法について見てきました。カントは定言命法こそ真の道徳にふさわしいと考えたのでしたね。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
高橋 聡記す

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