知っていると人生を豊かにする真の幸福の5つの要素・セリグマンのPERMA理論|心理学の用語解説
どうもこんばんは、高橋聡です。ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。わたしはとても楽しく読書をして有意義にこなすことができた期間とすることができました。7回読み読書術を実践して、少ない本を読んではいますが一冊の本から得ることがかなり多くなっていることを実感しております。結局本って一回読むだけだとかなり勿体ないんだな、と再認識することができました。あなたもぜひ7回読み読書術を実践してみてくださいね。
前回少しPERMA理論について触れた記事|ヘドニックな幸福とユーダイモニックな幸福
さて今回はセリグマンの真の幸福をはかる5つの要素であるPERMAについてお話したいと思います。PERMAとは5つの用語の頭文字となっております。
このPERMA理論について少し触れた記事がありました。その記事についてのリンクを貼っておきますので、ご参照ください。
一次的な快楽と永続的な幸福の違いってなんだろうって考えるときにこのPERMAの各要素がどっちに属するか考えるのは、ひとつPERMAの使い方としてありかな、と思います。
セリグマンのPERMA理論
それでは今回はPERMA理論について少し詳しく見ていきたいと思います。
セリグマンという人
このPERMA理論を提唱したのは、アメリカ心理学の巨頭にしてポジティブ心理学の創設者マーティン・セリグマン教授です。セリグマンといえば学習性無力感、学習性楽観主義、希望回路など様々な心理学の概念を提唱した優れた研究者ですが、ここ20年ほどでポジティブ心理学を有力な学問にもってきた大ボスでもあります。学習性無力感や楽観主義、希望回路などの問題も少しずつ触れていこうと思います。
PERMA理論
それはさておき、セリグマンによると、幸福を構成する5要素が存在するといいます。それがPERMAです。この5つを取ってPERMA理論とよばれることもあります。
ひとつずつ正式な名称を押さえておきましょう。
- Positive emotion ポジティブ感情
- Engagement 没入・没頭
- Relationship 良い人間関係
- Meaning 意味・意義・生きがい
- Accomplishment/Achievement 達成
それでは一つずつみていきましょう。
Positive emotion
Positive emotion、つまりポジティブ感情とは、ネガティブ感情に対する言葉です。ポジティブ感情は嬉しい気持ち、喜び、楽しみ、快楽、達成感など一般に良いと思ったときに感じる感情を指します。
ネガティブ感情は苦しみや悲しみ、しんどい気持ち、嫉妬、憎悪など悪いことがきっかけで生じる気持ちです。
ポジティブ感情を一定期間のうちに適度に経験することは、うつ病や他の精神疾患になるリスクが低減されるのはもちろん、身体的な病気になる確率も下げてくれるというくらい大事なものです。ここで知っておきたいのは、ネガティブ感情を経験する回数を減らしてもそのようなプラスの効果はあまりないということです。だから積極的に笑うことのできる人の方が、いろんなリスクが減ります。
Engagement
Engagementとは、没入や没頭を指す言葉です。ほかにも参与とかいう意味もあります。何かに没頭しているとき、人は時間感覚が狂います。ゲームに没頭しているとき、スポーツに没入しているときなど何かに熱中しているときに、ひとはすごい力を出すことができるときがあります。そうしたときは、力みすぎず、力加減も含めてすべてコントロールできる感覚を持つことがあります。すべてがコントロールできて、一瞬の間にその時間が過ぎる熱中体験をミハイ・チクセントミハイはフロー状態と呼びます。
フロー状態は難易度がその人にとって少し高めな状況に置かれたときにおきるといいます。フロー状態に入ることができた人は自分の中での最大限のパフォーマンスでそのことをなすことができます。こうした何かに熱中できる体験は幸福度を大いに上げます。
Relationship
Relationshipは良い人間関係を指します。人間関係は浅い人間関係も、深い人間関係もどちらも良好でないと幸せとはいえないでしょう。少し考えてみてください。職場で嫌な上司がいて、いつも怒られていて胃が痛くなるとすれば、それは幸福からかなり遠い状態であることは、すぐわかるのではないでしょうか。逆に家庭で子供から嫌われていたりしてもやはり幸福ではないでしょう。
ぼくがある意味真の幸福の要素で一番大事だと思っているのがこの人間関係です。悪い人間関係にならないように言葉遣いや振る舞いに最低限気を付けて接することが幸福な生活の第一歩だと感じます。
Meaning
Meaningは意味や意義、生きがいといった意味の言葉です。生きる意味と言ったら重く感じるでしょうが、究極的にはそこに行きつくような気もします。自分が生きている意義を明確に語れる人は、生きる意味も発見しているし、生きがいを感じて生きている人がほとんどです。
強い生きがいを感じる人は、一般的に良い人間関係を保ち、仕事や趣味に適度に没頭し、ポジティブ感情を多く得ています。だからこのPERMAの各要素も厳密にいうと、全部つながっているのですよね。
とにかく人生に意味や意義が見つけることができるように生きることも大事だということです。
Achievement
Achievement、もしくはAccomplishmentは達成や成功という意味です。何か偉大なことを達成するのに一番大事なことはGRIT、やり抜く力、つまりやる気であるとアンジェラ・ダックワースは述べます。
達成に関する方程式は次の通りです。
達成=(スキル)×(努力)×(努力)
努力が二回かかっているので、努力していない人間は達成から最も遠い人間となります。生まれながらのスキルがいくら大きくても継続した努力が大事だ、というのがダックワースの結論です。
PERMA講評
PERMAの各項目について少しみてきました。達成の項目をのぞいては、めちゃくちゃ難しいことを言っているわけじゃないと思います。でもこれらをバランスよくちゃんと経験しているっていうのが大事で、それは難しいといっていいと思います。だから意識的に人間は幸せになろうとしないと、なれないんじゃないかな、と思います。
まずPERMAの各要素でどれが自分にとって足りていないかを考えましょう。そしてそこを意識して増やすことであなたも幸せへの道が近づくでしょう。
以上、今回はPERMAについて少し詳しく見てきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
高橋聡記す