人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

絶望はつまずきの可能性ゆえに救いがある:キルケゴール『死に至る病』のメッセージ

 
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こんにちは!
草の根平和推進者 平高橋聡です!
あなたはキルケゴールという哲学者を
ご存知ですか?
デンマークの哲学者で、根暗な性格ですが、
その分深い考えをしている人です。
そのキルケゴールの『死に至る病』から
あなたに役立つメッセージを届けましょう。

死にいたる病 (ちくま学芸文庫)
セーレン キルケゴール
筑摩書房
1996-06

 

キルケゴール『死に至る病』 
//
罪が積極的なものであるという規定は、
又全く別の意味で、
躓きの可能性、逆説をそのうちに含んでいる。
すなわち、逆説は宥和の教説からの必然的帰結なのである。
まずキリスト教は歩み出て、
人間悟性が決して概念把握できないよう、
罪を積極的なものとしてしっかりと措定する、
さてそれから、
人間悟性が決してそれを概念把握できないような仕方で、
この積極的なものを取り除こうとするのもまた、
この同じキリスト教の教説なのである。
//      創言社 山下秀智訳
あなたへのメッセージを取り出しましょう。

あなたは絶望したことがありますか?
また絶望していることに気づいていますか?
そう、全く絶望していない人はいないのです。
罪とは絶望のことです。

絶望すると、当然
あなたは救われない存在だと感じてしまう
ことがあるでしょう。

そして、何事かから救われるときに
あなたの絶望は解消できます。
でも、この絶望の解消は頭で理解して
解決できるわけではないのです。
そうではなく、あなた自身を信じ、
また信念自体を信じて行動して初めて、
あなたの絶望は解消できます。
だから、頭で理解してわかったつもりに
なるだけでは、何も解決しないということです。

わかりましたか。

あなたは絶望という罪を取り除くために、
頭で理解してわかっても、
信じて行動しなければ、
それに救いはないのです。

これがこの書物からのあなたへのメッセージです。

最後まで、読んでいただきありがとうございます!

 
死に至る病 (岩波文庫)
キェルケゴール
岩波書店
1957-01



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