天が敵にまわろうとも、弄するな
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天が敵にまわろうとも、弄するな
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あなたは天災など、
自然の力の前で自分のみじめさということを
感じたことはありますか。
そんなどうしようもないときの対処法を
菜根譚は教えてくれます。
さっそく、メッセージを見てみましょう。
『菜根譚』九〇
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天が我にわが福を薄くするなら、
我はわが徳を厚くして対抗しよう。
天が我にわが肉体を苦しめようと仕向けるなら、
我はわが精神を楽にして補うようにしよう。
天が我にわが境遇をいきづまらせるようにしむけるなら、
我はわが道をつらぬき通すことにしよう。
かくすれば、天といえども、
我をどうすることもできないであろう。
// 岩波文庫 今井宇三郎訳
たとえ天災などが起こって福がないように思っても、
徳を磨いて対抗しましょう。
あなたの徳というのは、自分で磨くものなのです。
その層を厚くすることで、必ず福が薄くなっても対抗できます。
天があなたの肉体を苦しませにきていると感じても、
精神を落ち着かせましょう。
精神を落ち着かせて、楽にすることで、
肉体の苦しみにばかり気を向けないのが大事です。
天が境遇をみじめなものにしても、
あなたは自分の道をつらぬくことで、
遣り通すことができます。
そうすれば、天が私たちを貶めることはできなくなります。
以上が、菜根譚からあなたへのメッセージです。