人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

天が敵にまわろうとも、弄するな

 
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哲学エヴァンジェリスト。 東洋哲学や西洋哲学問わず、面白い哲学をあなたにお伝えします。
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天が敵にまわろうとも、弄するな
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あなたは天災など、
自然の力の前で自分のみじめさということを
感じたことはありますか。
 
 
そんなどうしようもないときの対処法を
菜根譚は教えてくれます。
 
 
さっそく、メッセージを見てみましょう。
 
『菜根譚』九〇
//
天が我にわが福を薄くするなら、
我はわが徳を厚くして対抗しよう。
 
 
天が我にわが肉体を苦しめようと仕向けるなら、
我はわが精神を楽にして補うようにしよう。
 
 
天が我にわが境遇をいきづまらせるようにしむけるなら、
我はわが道をつらぬき通すことにしよう。
 
 
かくすれば、天といえども、
我をどうすることもできないであろう。
// 岩波文庫 今井宇三郎訳

たとえ天災などが起こって福がないように思っても、
徳を磨いて対抗しましょう。
 
 
あなたの徳というのは、自分で磨くものなのです。
その層を厚くすることで、必ず福が薄くなっても対抗できます。
 
 
天があなたの肉体を苦しませにきていると感じても、
精神を落ち着かせましょう。
 
 
精神を落ち着かせて、楽にすることで、
肉体の苦しみにばかり気を向けないのが大事です。
 
 
天が境遇をみじめなものにしても、
あなたは自分の道をつらぬくことで、
遣り通すことができます。
 
 
そうすれば、天が私たちを貶めることはできなくなります。
 
以上が、菜根譚からあなたへのメッセージです。

菜根譚 (岩波文庫)
洪自誠
岩波書店
1975-01-16

 


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