人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

成功に関する心理学の概念”マインドセット”を知る

2020/08/05
 
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どうも、高橋 聡です。今日は成功に関する心理学の本で草思社刊キャロル・S・ドウェック著今西康子訳『マインドセット 「やればできる!」の研究』をあなたに紹介したいと思います。マインドセットということばは今では普通に使われています。しかし心理学でマインドセットということばを最初に使い始めたのが本書の著者キャロル・ドウェックなのです。今回は特にマインドセットとは何かについて考えていきましょう。

マインドセットとは何か

マインドセットとは、ずばり心のあり方とでもいうべきもので、マインドセットが違えば見える世界も変わってしまいます。さらに、マインドセットが変われば行動の特性も変わるのです。まさいマインドセットとは人生のあらゆる部分に浸透し、性格といわれるものを生み出す源泉です。しかしドウェックは、マインドセットは自分の意志で選び取ることができると言います。

ドウェックは二種類のマインドセットがあることを指摘し、そのマインドセットを持つ人は世界をどうとらえるかをわかりやすく解説しています。ひとつがしなやかなマインドセット(growth mindset)、もう一つが固定的なマインドセット(fixed mindset)です。この二つのマインドセットについて見ていきましょう。

しなやかなマインドセット

しなやかなマインドセットは、人間の基本的な性質は努力次第で伸ばすことができるという心のあり方のことを指します。このマインドセットを持つ人は自分の思い通りにならないときでも粘り強く頑張ることができ、さらに自分を向上させることに関心を持ちます。自分のやることもしっかり愛しています。

このマインドセットを持つ人は、挑戦を続けることができます。たとえ周りからの評判はどうであれ、自分のかけているものは努力次第で手に入れることができると考えているため、自分が好きなことをやり通す力を持ちます。

固定的なマインドセット

対して固定的なマインドセットとは、自分の能力は固定的で変わらないという心のあり方のことを指します。すべての人の能力が固定的だと考えているため、自分に能力がないと思いたくないため、積極的に挑戦したりすることはしません。思い通りにいかないことはすぐ諦めてしまいます。さらにこのマインドセットを持つ人は自分が他人からどう評価されることばかり極端に気にします。自分が行動したとき、楽しむことよりも他人に勝つことを目的にします。

まとめ

しなやかなマインドセットは概して未来的思考、友好的、積極的挑戦、成長思考だといえます。

固定的マインドセットは過去的思考、競争的、能力は変化しない考え方だといえます。

ドウェックの研究ではしなやかなマインドセットを持つ人の方が成功することが多いとのことです。またGRIT研究で知られるダックワークの研究では、やり抜く力とマインドセットのしなやかさは正の相関関係があり、やはりずば抜けて優れた人はやり抜く力も強く、自分の能力は成長することを信じている傾向にあると言います。

あなたはどちらのマインドセットを持ちたいですか。まうは本書を読んで、マインドセットをしなやかにするためにできることをやっていきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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