愛着理論|心理学の用語解説
どうもこんばんは、たかはしさとしです。2021年に入りましたね。本日は兄夫婦と甥っ子2人が家に来て、両親と僕を交えておせち料理をいただきました。新年といってもコロナで大騒ぎなどは厳禁ですね。今年の正月は寒い正月でしたね。この記事を読んでくださっているあなたは初詣に行ったり、日の出を見に行ったりなされましたか?僕はまったく今年は外に出ておりません。
改めまして、読者の皆さん、明けましておめでとうございます。本年も引き続きよろしくお願いいたします。昨年は少しブログのコンセプトを変えて、基本的には人文科学系の専門用語解説を中心にブログでは行なっていくことになリました。とはいえ、本当に重要なことや伝えたいことがあれば、こちらのブログで発信させていただきます。
前回の記事|所属欲求
前回は所属欲求についてみてきました。もう1週間以上更新しておりませんでしたが、今年は更新を続ける年としたいので、滞りなくやっていけるようにします。リンクは以下からどうぞ。まだ記事を読んでいなかった方はぜひこの機会に読んでみてくださいね。
愛着理論
愛着理論は人間関係を包括する枠組みとして論じられることがよくあります。この理論の根底にある考え方は、乳幼児には先天的に愛着に関する機能が備わっていて、その愛着機能が親などの養育者と親密さを築かせて、生存の可能性を高めるという概念です。典型的な1歳児の行動は母親がそばにいると上機嫌で遊びますが、母親がいなくなってしまうと動揺して泣き、母親が近くにいるように行動するのです。これはある種の愛着です。ところが、全ての子どもが同じパターンを示すわけではありません。
ストレンジ・シチュエーション法を用いて、研究者たちは母子の絆に3種類のパターンがあることを発見しました。安定型、葛藤型、回避型の三つのパターンです。
安定型の子ども
安定型の子どもは、母親がいなくなると動揺します。しかし母親が戻るとすぐに落ち着くのが特徴です。葛藤型の子ども
葛藤型の子どもは、安定型の子よりも強い不安感を示し、母親と密着しようとします。母親と話されると非常に動揺して、母親が戻って安心させようとしても抵抗して、長時間にわたって泣き続けるのです。回避型の子ども
回避型の子どもは、母親がいなくなったことに影響を受けていないように振る舞い、母親が帰ってきても接触を避けようとします。子ども時代の愛着パターンが大人の愛着パターンに影響する
子ども時代の愛着パターンは何に影響するのか、と疑問に思われるかもしれません。研究では、子ども時代の愛着パターンから大人になってからの愛着パターンが予測できると言います。- 安定型の子どもは自律型の大人に成長します
- 葛藤型の子どもは不安型の大人になります
- 回避型の子どもは愛着軽視型の大人になります
自律型
自律型の大人は、他人とすぐに親しくなり、信頼したり、信頼されたりすることができます。相互依存関係を心地よく感じます。自律型の大人は、対立を解決するために建設邸な方法を使います。自尊心が高く、落ち込みも少なく、さらに離婚しにくいのが特徴と言われています。不安型
不安型の大人は、恋愛関係の相手に対して一体になりたいという意志が強く、非常に親密になることを求めます。そのため相手が怖がって逃げてしまうこともあります。不安型のタイプの人は、パートナーが十分に自分を愛していないのではないのかと不安によくなります。愛着軽視型
愛着軽視型は不安型と正反対のタイプの大人です。愛着軽視型の大人は、他の人に近づくことが非常に不愉快で、人を信用したり、人に頼ったりすることを難しく感じます。愛着軽視型の人は、独立性や心理的距離を重視します。そのため人から簡単に遠ざかります。依存心を受け入れることが自立を促す
近年の研究では、相手の依存心を受け入れることで、相手はより自立して独力で考えるようになることがわかっています。依存心を甘えだと捉えて切り捨てようとしてもうまくいきません。ところが依存心を受容することで相手が安心感を持ち、結果的に一人で世界を探求し始めて、独立心が増すのです。以上、今回は愛着理論についてみてきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
高橋聡元日にしるす