人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

近代哲学の諸流派 大陸合理論1 ライプニッツ

2021/05/13
 
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どうもこんばんは、たかはしさとしです。今日は歯医者でプラーク取りにいってきて、全体的に磨けていると言われました。統合失調症がひどかった時代、歯を磨かずにいたら、歯が大変ひどいことになったときもあったので、そっからは気を付けています。皆さんも歯を定期的に点検したほうがいいですよ。

前回、哲学記事でとりあげたのがこちら。



バークリーとヒュームを取り上げました。イギリス経験論は主観的観念論と懐疑論に落ち着きました。今回取りあげるのは、ドイツの哲学者ライプニッツです。


ライプニッツ思想の概要

ライプニッツは、ドイツ啓蒙主義の祖といわれ、デカルトの合理論を発展させた人物と考えられています。ライプニッツは外交官、物理学者、数学者、中国学者などさまざまな経歴を持ち、あらゆる学問に通じる人物として知られました。ニュートンとほぼ同時期に微積分法を発見した人物としても有名です。さらに彼は二進数の考え方も発見しました。主著『単子論(モナドロジー)』でモナド論を展開し、予定調和という楽観主義的な世界観を樹立しました。モナド論と予定調和については後程見ていくことになりますが、ライプニッツは、今の世界は神が選択した最善のものだという考え方を唱えました。


モナド論

ライプニッツ哲学の中核に来るものがモナドモナド論です。モナドとは日本語訳で単子と呼ばれることがあります。そのモナドは、この世のすべての事物を構成する究極的な要素であって、分割不可能で単純な実体だと考えられました。モナドは力の中心であって、空間的な原子とは違う概念です。モナドには段階があって、暗い無意識の無機的な物質から、明るい理性、最高の神などと分かれているとライプニッツは考えました。そしてライプニッツはモナドは外部と交渉をもたないものだと考え、それぞれのモナドの表象が一致し、宇宙の調和的秩序が存在するように、神によってあらかじめ定められていると考えました。これが予定調和という考え方です。


予定調和

神がモナドの対応関係をあらかじめ定めて、すべての表象を調和的に秩序付けているから、世界は調和しているとライプニッツは考えました。

時計のたとえが有名です。時計のたとえとは世界にはさまざまな時計がありますが、その時計は原則としてすべて一致して同じ時間をさしているように、モナドによって構成された世界は神の予定調和によって最善の秩序をそなえているとして、哲学的オプティミズムを提唱したのです。


ライプニッツのまとめ

ライプニッツの根底にあるのはモナドという考え方です。ライプニッツによって、モナドは力的実体として作用する事物のもっとも小さな要素で、分割不可能な実体だと考えられました。それぞれのモナドから構成される宇宙は、神があらかじめ決めた予定調和したもので、それゆえに宇宙は最善の秩序だとライプニッツは考え、楽観主義的な考え方を説きました。

以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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