西研著 NHKテレビ ニーチェ『ツァラトゥストラ』 2011年4月 (100分 de 名著) 第三回メモ

永遠回帰とは何か?
●初出―『悦ばしき知』「最大の重し」
 人生のすべてが永遠に回り戻ってくる―永遠回帰はあなたを「砕く」かもしれない。
 というのは、《自分が忘れてしまいたい最悪の過去も戻ってくるから》。p59
 《「永遠回帰の思想はニヒリズムを徹底する」》―ニーチェの言葉
 永遠回帰を受け入れることができるかどうかが、超人とその他の人間を振り分けることができる。
●永遠回帰の意味するもの
 永遠回帰についての疑似科学的説明―フィクションであることは、ニーチェ自身も自覚
 永遠回帰はあくまでも、《それぞれの人が自分の生を肯定できるための新たな"物語"》である。p64
 《「神は死んだ」わけですから、「あの世の物語」に代わってニーチェは生きることを肯定するための新しい物語を提供しなければなりません。その物語は人々に非常に厳しい生き方を迫るものではある。でも、それを受け入れることによって、必ずや自分の生を肯定するほうへとつなげていけるはず――とニーチェは考えたのです。》p66
 この永遠回帰をどう受け入れるか2つの解釈。
1.ジンメルが強調―命法として受け入れる
 《「たとえ無限に繰り返されようとも決して後悔せず自分がいちばん納得のできることを行為せよ」》
2.悦びを大事にせよという受け入れ方
 《「人生のなかで一度でもほんとうに素晴らしいことがあって、心から生きていてよかったと思えるならば、もろもろの苦悩も引き連れてこの人生を何度も繰り返すことを欲しうるだろう」》p66
●ルサンチマンの対処の仕方
 ルサンチマン…無力を復讐心で紛らわそうとする方法
 このルサンチマンの状況から、どのように抜け出ていくか?
1.時間がたつにつれて、「しかたなく」受け入れる
2.「しかたなく」ではなく「それを欲した(意欲した)」として受け入れる
 《「すべての『こうあった』を、『私がそう欲した』につくりかえること――これこそわたしが救済と呼びたいものだ」》p68
1の状況はあくまでも外からの圧力に屈した形であることは否めない。そうではなく、そういったマイナスの状態が自分の生をつくっているとして、内面に受け入れること、これが重要だという。そうして自分の運命を受け入れ愛することを「運命愛」とニーチェは呼ぶ。
●ルサンチマンと悦び
 ルサンチマンはなぜよくないか?
1.《それは「自分が人生の主人公であるという感覚」を失わせる。自分の人生を自分でコントロールしていけると思える「能動的」な感覚、これをだめにする》
2.《「みずから悦びを求めて汲み取ろうとする力」を失わせる》p74
 自分自身が主体的に悦びを見つけて行き、ルサンチマンに囚われずに創造的に行動することが重要なのである。
●祝福できないなら、呪うことを学べ
 《「『祝福することの出来ないものは、呪うことを学ぶべきだ』」》ともニーチェはいう。一見矛盾しているように思えるが、そうではない。気持ちを明るくするには、呪い叫ぶことも必要。《自分がこれを受け入れられないことをハッキリ認めよ。そして、叫べ、呪え、というのです》p78
●悦びについての歌
 『ツァラトゥストラ』第三部「第二の舞踏の歌」「深夜の鐘の歌」七つ以降が重要。悦びがどういうことかを歌っている。

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