人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

2022.1.16 フーコーの哲学の特徴とは何か?

 
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どうもこんばんは、高橋聡です。本日は慎改康之著『ミシェル・フーコー』(岩波新書,2019)の書評を載せていきたいと思います。この本は7回読書法にて7回読書した本です。浅田すぐるさんの著書『「紙1枚! 」読書法』のマクロダイジェストという方法でまとめたものをもとに展開しています。こちらの著作の紹介も後日行いたいと思います。

フーコー哲学の特徴

フランスの哲学者ミシェル・フーコーの哲学の特徴とは何でしょうか。ひとことでいえばその哲学の特徴は、真理として示したものを、さらに試練にかけ、自分自身にとって心理を同じ場所に固定化させない、という点にあります。言い換えれば、自分自身から離脱を絶えず行うのがフーコー哲学の特徴なんです。

哲学というと、真理がどのようなものであるかを決めたり、人生の生き方がどうか、などといったものをイメージする方もいるかもしれません。フーコーはこうした哲学を拒絶します。哲学は内面的反省を促すものであるかもしれませんが、外部的圧力として機能するものでは断じてない、とフーコーは考えるのです。

フーコーが自分自身から離脱する3つの理由

なぜフーコーはそのように考えるのでしょうか。フーコー自身の好奇心、哲学観、社会の自明性への疑問が大きな3つの理由として挙げられます。

好奇心

まずフーコー自身の好奇心が一つ目の理由です。好奇心とはつまるところフーコーの熱意です。フーコーにとって好奇心とは、我々を自分たちのなじみ深いものから解放して、同じ事物を別のやり方で見ようとする熱意のことなんです。いってみればこのフーコーの好奇心はものを見る視点を増やしたいという、フーコーの好きなことなんですね。

哲学観

次にフーコーの哲学観はどういったものでしょうか。フーコーによると、哲学とは別のやり方で考え、別のことを行い、別の者になろうとする作業のことです。別の言い方をすれば、思考の思考自身に対する批判作業ともフーコーは言っております。思考における自己鍛錬、これがフーコーが哲学に求めたものであります。

社会の自明性への疑問

フーコーは社会において、当たり前と思われていることに対して疑義を提出することを一貫して行っています。あたりまえを疑えということです。当然フーコーの哲学には自明性への問いも含まれています。

フーコーの研究とは何か

ではフーコーの研究とは何なんでしょうか。60年代の考古学的アプローチ、70年代以降の系譜学的アプローチ、すべてにおいて共通していることがあります。それは、歴史に問いかけて現在と現在の自明性を問い直すことです。フーコーは現在を問に付すとき、常に歴史に問いかけます。

あとは主体と真理との関係を問題にしています。知、権力、性というフーコーの三つの分析対象の変化も、結局主体と真理との関係とかなりかかわる部分です。これも共通点のひとつでしょう。

どのように今回の読書を生かすのか

どう実生活に生かすのか。

1つは自分自身への離脱という考え方でわかったものですが、コンフォートゾーンに安住しすぎないという点が挙げられます。

2つは現在の分析にも歴史的比較を用いることで、実生活に生かします。

3つ目はまずこの内容をブログでアウトプットしたいと思います。

以上、最後までよんでいただいき、ありがとうございました。ぜひ手に取ってみてくださいね。

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