人文科学系、主に哲学の専門用語の解説を中心とした雑記集

マクルーハン1

 
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 ―あらゆるメディアは経験を新しい形式に翻訳する力を持つ能動的なメタファーである。話し言葉は、人がその環境を新しい方法で把握するために、それを手放すことをかなえてくれる最初のテクノロジーである。(マクルーハン Understanding Media『メディアの理解』)
・『グーテンベルクの銀河系』
 15世紀なかばにグーテンベルクが活字を発明し、活版印刷術の発明に導いた。この発明がどんな変化をもたらしのだろうか?
○写本文化の終焉
…書き言葉の機械化を導き、民族主義と民族語の確立を促進。正しい文法や綴り、読み書きの方法といったものが出来るようになった。
○従来の文章というテクノロジーの影響はより強められた
…書き言葉が広がるまでは、空間は形がなく、無限で、非合理的かつ方向もなかった。それが書き言葉の確立により、空間は有限で線的な、合理的で方向が定められたものとなった。
「グーテンベルクの活字の発明は、線的で画一的で連続的、継続的な理解の仕方を人間に強制したのである。」→その線的な思考が生み出したのが、「経済の分野では組み立てラインと産業社会」、「物理学の分野ではある物理的事象を空間と時間の中に位置づけることのできるメカニズムとしての宇宙というニュートン的、デカルト的な考え方」、「美術の分野では遠近法」「文学の分野では時間軸どおりのクロノロジカルな語り」である。
 持ち歩く本というのは、水素爆弾のようなもので様々な環境を激変させた。
 新しいメディアが導入されることで、我々の価値観・意味・環境といったものは激変する、という。そのメディアについて一つ一つ見ていこうとしたのが『メディアの理解』である。
 『マクルーハン』W・テンス・ゴードン 宮澤淳一訳 より要約。

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