6.憂え、悩むよりも喜び、楽しめ!
どうも哲学エヴァンジェリスト高橋聡です。今日はブッダの『真理のことば』(ダンマパダ・法句経)のことばをみて自分にとって喜び・楽しみを増やすにはどうすればいいのかを見ていきましょう。
善悪と悩み・喜び
(写真は大阪府和泉市平井町羅漢寺のぼけよけ地蔵)
一五 悪いことをした人は、この世とあの世の二つで憂える。彼は、自分の行為が汚いのを見て、憂え、悩む。
一六 良いことをした人は、この世とあの世の二つで喜ぶ。彼は自分の行為がきれいなのを見て、喜び、楽しむ。
一七 悪いことをする人は、この世とあの世の二つで悔いに悩む。「わたしは悪いことをしました」といって悔いに悩み、苦難のあるところへおもむいてさらに悩む。
一八 良いことをする人は、この世とあの世の二つで歓喜する。「わたしは良いことをしました」といって歓喜して、幸のあるところへおもむいてさらに喜ぶ。
ここでいう善悪は固定化したものではありません。つまり善はこういう内容だ、悪はこういう内容だ、というものではなく、その人によって悪い・良いと思うことをした人と言う意味です。
自分にとって悪いと思うことをした人は、どこでも憂えます。そしてその行為が汚いと思って憂え、悩むというのです。逆に自分にとって良いと思うことをした人は、どこでも喜び、楽しみます。
悪をなすと憂い、悔い、悩みが来ると言います。そして来世や地獄でさらに悩む人生を過ごすことになります。対して、善をなすと喜び、楽しみ、歓喜があると言います。そして来世や天国でもまた楽しみます。
後悔しないためには
これを信じるかどうかはあなた次第です。たしかに、物質的世界しかないと考える人間はあの世・来世を否定するでしょう。それでもかまわないでしょう。ただ、次のことは確かです。自分にとって良いと思うことをしたら、すくなくとも後悔せずに胸を張って立派に生きることができ、楽しみと喜びに満ちた人生を過ごせるということ。逆に、自分にとって悪いことをしたら、汚いことをしたなと後悔して、前を向いて本当に歩けなくなり、憂いと悩みに満ちた人生を送るであろうこと。
ブッダはその簡単なことを改めて確認しています。諸悪莫作・衆善奉行、つまり「悪いことをせず、良いことをなす」ということが仏教の大意だと道林和尚が言った通りのことと同じことですね。
憂い、悩む時間があったら今を喜び、楽しめる自分にとって良い行為をなすのが一番です。ぼくも昔は憂い、悩むことにばかり時間を使ってきました。でも、喜び、楽しめることに今は力を尽くしています。
あなたはどうでしょうか。まずは良い行動をやってみて、考えてみましょう。ボランティアでも、働くことでも、遊ぶことでも、なんでもよいのです。
まとめ
今回学べた内容を簡潔に記すとこうです。
〇悩んでる時間があれば、なんでもいいので善をなして喜びや楽しみを引き寄せよう。