人文科学

哲学・思想

功利主義の概要|サンデル『これからの「正義」の話をしよう』を読む前に知っておくべきこと1

どうもこんばんは、高橋聡です。秋も深まり、すっかり寒くなってきました。体調には気をつけて参りましょう。さて、前回に引き続きサンデルの『これからの「正義」の話をしよう』(以下、『正義』)を読む前に知っておいたほうがいいことをお話ししましょうと...
人文科学

サンデル『これからの「正義」の話をしよう』を読む前に知っておきたいこと

どうもこんばんは、高橋聡です。最近はブログをさぼりがちになっておりましたが、アウトプットの場が少なかったので少しずつ更新していこうと思っております。最近私自身で読書会を主催するようにもなりました。サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』...
インド哲学

企業理念についての質問に答えて

まず答えを先に言ってしまうと、経営学を問わず、古代ギリシャの自然哲学の時代から連綿と続く西洋の知的伝統においては、上位概念は最も抽象性が高いものがおかれることが非常に多いんです。つまりミッション⇒ビジョン⇒バリューと左のほうが抽象度が高いと...
仏教

日本の死生観考察

前に興福寺のお坊さんのお話をお聞きしたときに、奈良にもともとあった宗派(南都六宗)は死者の供養を行わないと言っておられたと思います。興福寺の属する法相宗はじめ、律宗や華厳宗、三論宗、さらに小乗的要素も大いに含んだ倶舎宗、成実宗というのは、難...
哲学用語

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ カント(1724-1804) p139 |『自由からの逃走』12

18世紀後半に活躍したドイツの哲学者。近代哲学を代表する最も重要な哲学者の一人に挙げられます。主著は『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』『単なる理性の限界内における宗教』などです。全功績と影響を語ると一日では終わらないくらい功績を...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ 二重予定説←カルヴィニズムの予定説 p70 |『自由からの逃走』11

予定説はキリスト教の神学において節目に見直される考え方です。予定説とは、”魂の救済は、人間の意志によるのではなく、神によってあらかじめ定められているとする考え”(山川出版社『世界史事典』)であるといいます。古くはパウロ、アウグスティヌス、ル...
ニーチェ

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ マックス・ヴェーバー(1864-1920)←マックス・ウェーバー p60 |『自由からの逃走』10

ヴェーバーはドイツ語読み、ウェーバーは英語読みで同一人物です。ヴェーバーは社会学黎明期におけるドイツの社会学者、思想家です。社会科学の各領域にマルクスと対照されるほど巨大な業績を遺しました。はじめは国民経済学をおさめて若くしてフライブルク大...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ ヤコブ・ブルクハルト(1818-1897)←ヤコブ・ブルックハルト p54 |『自由からの逃走』9

ブルクハルトはスイスの歴史家、文化史家で特にルネサンスの研究で有名です。ベルリン大学にて近代歴史学の祖ランケに歴史学を学び、クーグラーに美術史を学びました。数回イタリアを旅行し、古代ギリシャやルネサンス期の文化などから深い人間性への洞察を行...
哲学用語

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ 自由の分類:「~への自由」と「~からの自由」 p42 |『自由からの逃走』8

フロムは自由を二種類に分類します。「~からの自由」は組織や圧力、束縛からの解放で得た自由です。自分が主体的に選び取るニュアンスが少ないため、消極的自由とも呼ばれます。たいして「~への自由」とは自分自身が積極的に自由を行使してその対象を得よう...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ 個性化(individualization) p33 |『自由からの逃走』7

“個人がその人が持つ固有の特性を自覚し、発達させ、発揮すること、またそのことが相互に尊重され、価値とされる社会の在り方をさして個性化という。” (『社会学小辞典【新版増補版】』,有斐閣,2005)上記解説文によると、個性化には二つの意味があ...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ 精神分析に影響を受けた人類学←精神分析的概念の人類学 p30 |『自由からの逃走』6

フロムが精神分析を社会心理学に応用しようとしたように、文化や社会に無意識の考え方を採用してこの分析を行おうとする文化人類学が20世紀前半のアメリカを中心に流行しました。北米の先住民文化にはアポロ型、ディオニソス型、パラノイア型という三つのパ...
西洋哲学

神話とプレゼンとコピーライティング|雑記

昨日は一日副業をしていてあまり勉強していなかったです。でも車の中などで考えていたことを少しアウトプットします。ぼくは人文学が好きなんですけど、20世紀最高の知性をもつ一人、クロード・レヴィ=ストロースという人類学者が行き着いた先が神話研究。...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための用語解説/ フランス社会学派(デュルケム学派)←「社会学的理論(デュルケムおよびデュルケム学派)」 p21 |『自由からの逃走』5

19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスの社会学者エミール・デュルケムを中心に、デュルケムの弟子たちによって形作られたグループ。社会学のみならず、民族学(文化人類学)、言語学、倫理学、法学、経済学などの研究を行う学者もいました。デュルケ...
心理学

フロム『自由からの逃走』を読むための前提知識まとめ/フランクフルト学派と新フロイト主義|『自由からの逃走』2

本書を開いてすぐ、カバーの端にあたる部分に著者紹介があります。そこに出てくる単語で、フランクフルトと新フロイト主義というのがフロムの思想においてとても大事な位置を占める言葉です。一つずつ解説します。フランクフルト本書の解説などには触れられて...
心理学

エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』を読むための前提知識をまとめました/序文|『自由からの逃走』1

序文私がこのブログを執筆した目的があります。その目的とは、本課題本は社会思想史の流れを知らないと読みづらいところがあるから、そこを少し本書に出てくる用語ごとに解説を加えることで、19世紀末から20世紀前半の社会思想や哲学についての理解を深め...